住宅ストックが増加するなかでも新築賃貸住宅の供給がつづき、
賃貸住宅の需要と供給のバランスが悪化することは誰もが感じていることです。
空室対策は管理会社にとって最重要な役割となっており、
発想の転換も含めた抜本的な改善策を考えなくてはならない状況といえるでしょう。
管理会社だけではなくアパートオーナーのなかにも、
革新的なアイデアにより空室対策を実践している事例もあります。
そのようななかに「ハイブリッド賃貸」という言葉を見るようになりました。
まだマイナーなワードですが、今後賃貸業界で注目されるようになるコンセプトかもしれません。
ここでは「ハイブリッド賃貸」を先取りしてその可能性について考えてみます。
ハイブリッド賃貸とは
賃貸物件の活用方法を柔軟に考えるコンセプトが「ハイブリッド賃貸」です。
一般的な普通借家契約とウィークリーやマンスリーなどの短期契約、
あるいは民泊やレンタルスペースなど、住宅とは異なる用途に対しても賃貸する方法です。
住宅としての入居者が見込めない時期は他の用途に活用し、
入居が見込める時期は賃貸住宅とするのですが、
集客・広告・商談・契約といった一連のプロセスに違いがあります。
そのためオーナーが運営するにはハードルが高く、
管理会社がサブリースにより物件を借上げマネジメントすることが望ましいです。
ほかにも「ハイブリッド賃貸」とネーミングしたコンセプトの提案もあります。
テレワーク可能な賃貸住宅を従来の住宅形式と差別化して展開する方法です。
この方法は管理会社からのリフォーム提案として、従来の管理業務の一環としてすすめていけます。
ハイブリッド賃貸とは従来の固定化された住宅イメージにとらわれず、
時代のニーズに適合した住空間の創造といってもよいかもしれません。
たとえば「UR都市再生機構」が無印良品とコラボして展開する「MUJI×UR」もそのようなものです。
新しい住空間がさらに新しいニーズを生み出す、そのようなサイクルが形成できると、
もっと賃貸マーケティングはダイナミックなものになると思います。
ハウスシェアリングも新しいレンタルスタイルとして定着してきましたが、
賃貸ニーズを創りだした好例ともいえます。
ハイブリッド賃貸のマーケティング
ハイブリッド賃貸とは前述したように、複数のニーズに対応できるようにした賃貸物件です。
ニーズが複数あるということは市場も複数あり、
マーケティング手法もそれぞれのターゲットを対象にしなければなりません。
賃貸事業の集客方法としては賃貸ポータルサイトと仲介会社のネットワークが主要なツールでしたが、
民泊・シェアハウス・リノベマンション・デュアルライフ・シェアオフィス・コワーキングスペースなど、
Webでは専門サイトが立ち上がってきています。
インターネットは専門特化するほど、マーケティング効果は大きくなります。
そして専門特化するほど競合相手は少なくなるというメリットも期待できます。
ひとつの物件で複数のニーズを掘り起せるハイブリッド賃貸は、
需要と供給のバランスが崩れた今日の賃貸市場において、有力なマーケティング戦略といえるでしょう。
またその戦略を担うのは管理会社の重要な役割であり、
Web戦略も含めたネットワーク構築を可能にするスキルが求められます。
ハイブリッド賃貸のWeb戦略
ハイブリッド賃貸として考えられるジャンルのなかで、
すでに集客ツールが整備されているのが「民泊」です。
Airbnbをはじめ多くの民泊サイトが、宿泊希望者と民泊物件とのマッチングサービスを提供しており、
市場環境は整備されています。
あとは新型コロナウィルス感染症の影響がなくなると、
再び民泊ニーズは高まってくると思われます。
民泊以外の使用用途とのハイブリッド賃貸は、賃貸住宅として大きく括られますが、
ポータルサイトで物件を探し出すことはむずかしいのが現状です。
・シェアハウス,地名
・リノベマンション,地名
・デュアルライフ,地名
・シェアオフィス,地名
・コワーキングスペース,地名
以上のようなキーワードで検索すると、大手ポータルサイトは検索上位に入らず、
それぞれの専門サイトがヒットします。
Webマーケティング戦略は、ニッチな部分で競合を少なくし有利な展開を可能としますが、
ハイブリッド賃貸はニッチマーケティングに最適なコンセプトでもあるのです。
———————————————————————————————————————————
本編の続きはミカタストアからご覧下さいませ(https://f-mikata.jp/hybrid-chintai/)
———————————————————————————————————————————
【転載元】
「不動産会社の知りたい情報がココにある」不動産会社のミカタ https://f-mikata.jp/
空室対策特設サイト>>>“インターネット無料化”は当たり前!?