不動産業界もやっとIT化の波にのってか、
不動産取引にIT活用をということで“IT重説”がスタートしましたね。
IT重説は簡単にいうなら
「対面以外での重要事項説明をできるようにすること」こうですね。
ちょうど1年ほど前の2017年10月から、
賃貸借契約に限り、対面でなくとも契約をできる事になりました。
※国土交通省の掲載内容を転載しておきます。
「賃貸取引に係るIT重説の本格運用の開始について」
http://www.mlit.go.jp/common/001201026.pdf
管理業界や仲介業界の方で知らない方はいないかと思いますが、
簡単に触れておこうかと思います。
IT重説をやるにあたっては以下の5点が求められています。
※最後の5番目は中断なので実質的に4つですね
☑ 双方向でやりとりできるIT環境の整備
→TV会議システムやWeb会議システムなどの用意しておくこと
☑ 重要事項説明書等の事前送付
→重説を事前送付しておくこと
☑ 重要事項説明書等の準備とIT環境の確認
→重説の準備とIT環境の確認をすること
☑ 宅地建物取引士証の提示と確認
→宅建免許を相手が確認できること
☑ IT環境に不具合があれば中断
→説明の開始後に映像、音声に不具合があれば
言ってみれば、国から求められているのはこの5点。
特段システム云々には触れられてはいません。
つまり、IT重説をするにはどんなIT環境でもいいわけですね。
TV会議システムでもWeb会議システムでも、
相手への説明に不都合・不具合がなければよいわけです。
まだ、運用開始して1年ほどですのでこれからでしょうが、
皆さんはどんな仕組みを導入されてますでしょうか?
さきほど、TV会議システムやWeb会議システムと言いましたが、
不特定多数のお客様への説明をと考えると、
Web会議を選択することが多いかと思います。
TV会議とWeb会議の違いについてはここで触れることは控えますが、
TV会議システムは比較的高額で高品質であるが、
専用の機器を必要とするようなケースが多く、
不特定多数の方を対象にする重説には向いているとは言い難いと思います。
そのため、Web会議システムを選択することが多いかとは思いますが、
ここで考えられるのが、
有償サービスか無償サービスか?
先程も申し上げましたが、
TV会議システムは機器が多少“値が張る“ので少額の投資というわけにはいきませんが、
Web会議システムなら“無料“で十分利用できるサービスもあります。
その代表格が、マイクロソフトのSkypeやGoogleのハングアウトなど。
無料で利用でき、若い方の多くはスマホにこのどちらかのアプリを入れている事も多く、
専用のWeb会議システムなどを導入している管理会社もいると思いますが、
まだIT重説に本格的に取り組まれていないのであれば、
これらのサービスでまずは始めてみてもよいかもしれません。
※ちなみに、Web会議システム以外の検討材料としてはネットワークがあります。
ご契約している回線が細ければ(転送できるデータ容量が少なければ)、
幾ら高い機器を入れていても思ったような品質は得られません。
システムとネットワークは合わせて検討する必要があります。
尚、弊社は管理会社ではないので、IT重説をすることはないのですが、
実際の営業シーンでこのどちらのサービスも使っておりますので、
参考までに、その所感をご紹介しておきます。
まず、結論から言うと、
ネットワークの状況(相手先にも)によるものの、
Skype、ハングアウトともに十分可能です。
先日も福岡のお客様や北海道のお客様と、
SkypeやハングアウトでWeb会議を実施しましたが、
サービスの説明には画面を切り替えて、システムを見て頂きながら説明をし、
相手は勿論、お客様の反応も十分に分かります。
資料は紙で送る事はないものの、メールにて事前に送付。
(恐らくお客様側は印刷して会議に参加されている事と思います)
Web会議では、ご提案資料のページも見ながら説明しますが、
ページ毎の説明にしっかりついてきていただけるので、
要件は十分に伝わっていると思います。
特にIT重説の場合は、事前に資料は送付しておく必要があるので、
Web会議では、
・宅建免許を提示し相手が確認できること
・映像、音声に不具合なく通話出来ること
これが出来れば要件は満たせるので、
これからIT重説に取り組まれるようであれば、
まずは無料のサービスで始めてみるのはいかがでしょうか。
もし、品質や通話に問題あるようでしたら、
ネットワークを見直し、有償のWeb会議システムを検討されてもよいのではないかと思います。
本日もお付き合いいただきありがとうございました。
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※当コラムは株式会社CBIT執行役員 庄山幸一様より寄稿いただきました。